年次大会1日目
3年振りにゆっくり聴けた。
キーワード、というか聞いていて思ったことも含む。
- IFRS17(IASB)
- ISAP4(IAA)
- ICS Ver.2.0(IAIS)
- 顧客本位の業務運営
- 保険商品の見える化
- とりまく環境の変化への対応
- 持続可能なビジネスモデル
- 全体的にはそうではない
- 生産年齢人口の減少
- 新たな保険ニーズの出現
- Create a brighter future
- デジタルエコノミー第2回戦
- 金融商品、自動運転、遠隔医療
- キーワードは信頼性
- ICS 積極的な意見発信
- 国際的なプレゼンス向上目指す
- グローバルかつフォワードルッキングな視点
- Society5.0
- GAFA
- BATJ
- ICA2026
- 会員のサポートが必要
- 国際大会の参加者はネイティブとは限らない
- いろんな発音の英語
- 共通するのは、よく話す
- 身近で参加できる良い機会
- アクチュアリーは全世界で10万人
- 過去の少子化のツケを払うフェイズ
- 出生数からすると人口減少は不可避と考えるべき
- 〜2042 高齢者は増加
- 2042〜 高齢者も増加
- 今後の高齢社会の特徴
- 社会課題に向き合う必要
- 社会インフラの支え手不足
- 医者、ドライバー、自治体職員
- 終身雇用の崩壊
-
- 若いうちにキャリアアップに自己投資
- 変わらざるを得ない
-
- 逆転の発想
- あるものでできることをやる
- 人手不足→無駄な仕事を減らすべき
- 余力を作らないとイノベーションも生まれない。
- B/C Benefit/Cost
- アドリブとユーモア
徒然
任天堂社長にしてゲーム開発者でゲーマー。
彼の訃報を知って、ここ数日悲しい気分。いや無論、四六時中ではないけれど。
世界中で彼を悼む記事が上がってて、つまみ読みしているんだけれど、誰かエピソードをまとめてくれないかな。
- ほぼ日
岩田氏の訃報で以下のまとめが作られたので再読している。
http://www.1101.com/iwata20150711/index.html
休憩に又吉-the芥川賞作家-の対談を読む。
http://www.1101.com/matayoshi/index.html
ちょっと読んでみようかなという気持ちになった。
金融リスクを変えた10大事件
- 作者: 藤井健司
- 出版社/メーカー: きんざい
- 発売日: 2013/07/16
- メディア: 単行本
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アクチュアリー会の年次大会で紹介されていた本。
過去の危機を目の当たりにしていない人にとってさらっとおさらいするのにいい本らしかったので買ってみた。
前半部分は本当に知らなかったので、ふんふんと読んでいたが、バーゼルⅡあたりは若干目が滑っていって…残念ながらここはさらっとなってなかった。それだけ重いってことなのだろう。
でもおおむね読みやすかった。真ん中の第5章がLTCMなのだが、これをよく知らない若い人(自分含む)は読んでみると歴史の勉強になっていいかもしれない。
アルキメデスコピュラの名前の由来(続)
5/4の記事の続き。
大学図書館に行って前述の本にあたってみた。
Among the most important results in PM spaces - for the statisticians - is the class of Archimedian t-norms, that t-norms that satisfy [tex:T(u,u)Archimedean copulas.
Nelsen, R. B. (2006). An Introduction to Copulas, 2nd ed., Springer-
Verlag, New York.
1. Introduction
まず、アルキメデスコピュラはPM(probabilistic matric) spaceの分野からきている。確率分布の空間の中に距離を入れて研究したいという人たち。
でもなんでその式でアルキメデスなのかよくわからない。
ちなみにt-normというのは以下の通りで、一般の意味での距離に近いような、そうでないような。
t-norm (triangular norm) - A function T : [0,1] × [0,1] → [0,1] that satisfies
- whenever
- for all a in [0,1]
- for all a, b, c in [0,1]
Schweizer, B. and Sklar, A. (1983). Probabilistic Metric Spaces, North-
Holland, New York [Reprint (2005), Dover Publications]. より要約。
Nelsenの方の本をめくってみるとわかった。(4.3節より)
By now the reader is surely wondering about the meaning of the term "Archimedean" for these copulas. Recall the Archimedean axiom for the positive real numbers: If a, b are positive real numbers, then there exists an integer n such that .
どうもアルキメデスの公理と関係しているようだ。
正実数a,bについて、aをとある自然数倍すればbより大きくできる。という話。
An Archimedean copulas behaves like a binary operation on interval I, in that the copula assigns to each pair u, v in I a number . From Theorem 4.1.5, we see that the "operation" is commutative and associative, and preserves order as a consequence of (2.2.5), i.e., and implies (algebraist call an ordered Abelian semi-group).
アルキメデスコピュラは[0,1]区間の2項演算とも見れる。しかも性質が足し算に似ていて、順序を保つ(順序付き可換半群)。
証明に興味のある人は引用元の本を参照してください。
ちなみに(2.2.5)というのはFrechet-Hoeffdingの限界と呼ばれる不等式。
For any u in I we can define the -powers of u recursively: , and [note that belongs to the diagonal section of].
足し算に似ているんだから、自然数倍のアナロジーも考えられるでしょうという発想。数学ではよくあること。
そもそも掛け算は足し算からの流れで理解されている。
たとえばaの4倍というのはa+a+a+aのことであって、わざと関数っぽく書けばPlus(a, Plus(a, Plus(a, a)))となる。
The version of Archimedean axiom for (I,C) is, For any two numbers u, v in (0,1), there exists a positive integer such that [tex:u^n_C
“コピュラ的自然数倍”を上のように定義すると、元祖アルキメデスの公理と同様の性質が成り立つということがいえる。
引用元の本ではこのあと証明が書いてあるが、定義からそんなに問題なく導ける。
それならたしかにアルキメデスと名前を付けてもいい。
アルキメデスコピュラの名前の由来
気になったので調べた。
「21 世紀の統計科学」第III巻
日本統計学会HP 版, 2011年10月
第2部統計数理の展開と統計科学
第5章 接合分布関数(コピュラ)の理論と応用
http://ebsa.ism.ac.jp/ebooks/sp/sites/default/files/ebook/1881/pdf/vol3_ch5.pdf
によると、
Schweizer and Sklar(1983),あるいはNelsen (2006)
にあるらしい。
[68] Schweizer, B. and Sklar, A. (1983). Probabilistic Metric Spaces, North-
Holland, New York [Reprint (2005), Dover Publications].
[58] Nelsen, R. B. (2006). An Introduction to Copulas, 2nd ed., Springer-
Verlag, New York.
。。。大学図書館に行かないと見れなさそうだな。(続くかも)
R
- 起動時に作業用フォルダを指定する。
- パッケージ一覧を取得する。
アクチュアリー試験(平成24年度)二次試験(生保)
問題はこちら。
http://www.actuaries.jp/examin/info.html
標記試験について書いてみます。
筆者は生保1のみ受験しており、生保2は公開後に眺めてみたレベルです。
※以下、あくまでも個人の見解です。
- 生保1
問題1.各5点(20点)
(1)教科書p7-7。ただし教科書に記載があるわけではない内容。
(ア)計算問題。データが1ヶ月で解答が年間の発生率、とかは見落とすと痛い。給付日数は31〜日の処理を誤ると痛い。
(イ)(現時点でもよくわかりませんが、)入院3日と4日の違いが(免責日数分控除して給付する方式より)顕著。給付目的の入院引き伸ばしの可能性。予定と実際。あたりで書くのでしょうか。
(2)教科書p8-24〜を簡潔にまとめる。集積リスクの定義にも触れておくべきかと思いました。(p8-3参照)
(3)保険法第2条(定義)より。なお、保険業法第3条(生命保険業免許等の定義規定)も過去出題あり。
(4)教科書p3-2より。単純に項目だけ書くと5点分はないと思われます。3行くらいスペースがあったので簡潔に説明。
問題2.各10点(40点)
(1)流動性の問題は教科書p2-36〜38に記載あり。金利上昇時と条件付けがあるので、書けない問題ではないかと思います。ただ、教科書を丸暗記して書きに行くと分量が多すぎる点には留意。
(2)動的解約モデルの問題。式を落ち着いて見ていけば選べるようになっています。
今気が付きましたが(イ)の解答となるべきグラフは本来的には定義域がSt<110に限られるような気がします。(解答する場合は気にしなくていいと思います。)
(3)教科書p10-87〜94。モデル・ポイントとは(定義・目的)、満たすべき条件、群団の分割方法、ヴァリデーションとその方法、あたりを書いていくといいと思います。
(4)予定率の設定については教科書には明示はないと思います。監督指針Ⅱ−2−1(4)(又は教科書p7-21)に責任準備金に関する記載あり。契約者価額についてはp2-5に「両者は別概念」とあり、ここを踏まえて書くのだろうと思いました。
問題3.各20点(40点)
(1)平成15年度の過去問に似た形式の問題がありましたが、非常に時事的な出題です。
予定利率の一般的留意点については教科書p1-12〜および過去問解答を参照。
意見を問われる後半は、どちらの立場で行くにせよ、標準責任準備金制度をきっちり抑えておく必要があります。
(2)こちらも時事的な問題ではあります。
教科書p1-50〜にチャネル多様化の話があるので、ここをベースに膨らませていくのかと思います。ex.競争環境/想定顧客/販売量・会社内での位置づけ/コスト構造/付加保険料体系/危険選択/モラルリスク/選択効果/既存チャネルとの関係…などなど。
- 生保2
問題1.各5点(20点)
(1)①教科書p1-115、②p1-82、③教科書には記載なし?(正解は貸倒引当金戻入益)、④p1-79、⑤p8-32
(2)法令どおり。
(3)p6-139に記載。
(4)計算問題。正確に把握していないとミスがありそう。
問題文に控除額(平成8年大蔵省告示50号4項1号イ(3))がゼロと書くべきだったのではと思います。
問題2.各10点(20点)
(1)p1-74〜76だけでは不足で、業種別監査委員会報告第21号(http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_814.html)も把握していないと書けません。
(2)4つあるので、法令・実務基準を上手にサマライズして書くのかと。各確認の目的・手法の概要で10点分でしょうか。
(3)p5-54〜58
(4)(生保1)p5-5〜8
問題3.各20点(40点)
(1)幅広く書ける問題と思います。例えば、責任準備金評価については責任準備金の意義を踏まえて、評価基礎率の妥当性の話をするなど。第3分野の責任準備金積立ルールとか、細分化した場合の死亡率の十分性とか、現下の金融環境における予定利率の十分性についてどう考えるかとか。将来収支分析についても触れることが考えられます。
ソルベンシー・マージン確保については、例えば、準備金の充実や、収益力ある商品でのマージンの確保とか、「必要な」とあることからリスクのより適切な評価についても触れてもいいのかもしれません。
ALMや資産運用面における取組みについては、例えば、負債特性を踏まえて運用部門と十分な意思疎通を図ること、でしょうか。負債特性の部分を具体的に、金利変化とか契約者行動などを想定して書くといいのかもしれません。
(2)ストレステストの意義等については監督指針Ⅱ−2−6−2を参考にするといいと思います。内容については会社のリスクプロファイルを反映するべきで、それを踏まえて書きやすいシナリオを1つ設定するといいのかもしれません。(本問では会社の詳細は指定されていない。)
ところでふと思いましたが、この出題はCERAを意識しているかもしれませんね。