宇宙と宇宙をつなぐ数学
Twitterで見かけたので買ってみた。
数日かけて読了。
原論文を見た(≠読んだ)人はわかるだろうが、ページ数だけで大部であり、かつ内容的にも読み下すのは(私には)不可能。という感想を数年前に持っていた。
それでも、本書を読み進めていくうちに「ちょっと読みに行ってみようかな」と思わせるくらいにわかりやすく書かれていた。(そして、さっきちょっと読みに行ったらまた打ちのめされた。たぶん、扱っている題材自体の基礎知識が足りない。)
理論のアイディア自体は(記述されている範囲内では)明快で、数学を専攻していた私にとっては素直な感じに受け止められた。だからだろうか、むしろ説明の前段部分がちょっと冗長に感じられたが、それは私がこの本の想定読者像からちょっとずれたところに立っているのだろう。
著者の主眼だったかどうかわからないが、第2章の「数学者の仕事」もよくまとまっていたように感じた。自分の周りに数学者がいて何を考えているかわからない!という人は、ここまででも読んでみてはどうだろうか。(そして気が向いたら、続きを読んでみてももちろんよい。)